描きたいものがたくさんあるんだよ。
クロッキーをやれば良いんじゃない。
はてな
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この記事はこんな方におすすめ
- 漫画を描きたい。絵の勉強といえば、デッサンなのかな?
- クロッキーって何?
- クロッキーとデッサンって何が違うの?
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クロッキー重視がおすすめ/漫画にデッサンは必要?
漫画を描くために、デッサンは出来ていた方がいいです。
しかし、実はデッサン出来なくても漫画は描けます。
インスタントな手法になりますが、高速でとりあえず見られる絵を描くためには、
デッサンよりクロッキーを数こなす
というのがオススメです。
"デッサンは知っているけど、クロッキーという言葉は聞いた事がない"という人も多いのではないでしょうか。
ひとつひとつ解説していきます。
クロッキー=形を捉える/デッサンとの違いは?
クロッキーは、デッサンの前段階にやる作業になります。
デッサンでしっかり絵をつくる前に、
・クロッキーブックでモチーフの形を捉える練習をする
・構図をよく考えるために何パターンか構図のラフ画を描く
という事をします。
デッサンの前準備という感じで、形を大きく捉えるのがクロッキーの目的です。
歴史に残る西洋絵画の巨匠も、こんな感じの作業をしています。
漫画も、原稿にペンを入れる前にネームという作業で、全体像を計画しますよ。
↓漫画の下書き、ネームについてはこちら
基本的には、人の目に触れるプロの作品は、いきなり描いて完成!は少数派です。
作品を描く時には自分の技術を全部注ぎ込むので、それにふさわしい構図や計画をあらかじめ自分で確認する事が多いです。
「めちゃくちゃ力を入れて絵をつくったけど、構成が残念だった。」
だとすごく残念ですよね。
ものをつくる時には共通の考え方な気がするので、心構えとして覚えておくといいかもしれません。
↑クロッキーブックを使って落書き的に構図を考えたり、形をとる練習をします
クロッキーはデッサンの前段階/デッサンの目的=陰影
デッサンの目的=陰影で形を表現する
です。
クロッキーに対して、デッサンではモチーフの陰影(影)を細かく描写していきます。
漫画のように線で形を取る事はしません。
形の凹凸を影の陰影で表現します。
これがデッサンをする目的で、ただ線で形をとるより高度な事です。
影の濃さを適切にすれば、くっきりした線なしに物の凹凸を表現出来るのです。
クロッキー推奨の理由/デッサンと漫画は表現したいものがそもそも違う!
漫画はデフォルメされた絵で、線画です。
影はトーンやカケアミなどで表現しますが、つけペンで描くので、そもそもデッサンほどは描き込む事が出来ません。
↓アナログで描く場合、漫画はつけペンで描きます。
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↓線で表現するため、陰影を表現する場合はトーンのぼかしや、カケアミを使います。
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それに、コマで流れがある事前提である漫画では、描き込みのバランスを間違えると読みにくくなってしまう事もあります。
むしろ、必要最低限の線の方が、コマ割りの流れを制御しやすいかもしれません。
それに、ドラマを伝える事がメインになるので、極端ですが、陰影0でもストーリーを伝える事は可能なのです。
クロッキー力を鍛えよう!デッサンよりと近道かも
そんなわけで、
凹凸を陰影で表現するデッサン
形を捉えるクロッキー
両者を比較した時、クロッキーの方が漫画に結びつきやすいのではないかと思います。
本来は、
デフォルメはリアルに近いものを余計なものを省き、重要な部分を強調する
という流れです。
なので、デッサンができた上でデフォルメしていく方法が、本当は正道です。
でも、漫画はシナリオを考えたり、道具に慣れなければいけなかったり、やることがめちゃくちゃ多いです。
私には、その上デッサンを極めるのは大変すぎたので、必要最低限でやるために形をとる事を重視していました。
形を捉えるために数やっていくと、結局陰影も少しずつ分かっていきますよ。
こういう絵への入り方もアリではないでしょうか?
デッサンより知名度の低いクロッキーですが、漫画を描きたい人はこちらを重視してやってみるといいかと思います。
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