こんにちは、Nはしです。
元漫画アシスタントでして、創作関連の発信をしています。
今回は、漫画のベタフラッシュという効果の作り方をご紹介していきます。
パッと見てこれをどう作り出しているかイメージ出来ないかもしれません。
↓これならどう描いているかイメージ出来ますよね。
これの超・細かいバージョンです。
ベタフラッシュを描くには、線の抜きがしっかり出来ている事が必要です。
ベタフラッシュに必要な線の抜き
線の抜きとは、これです。
先に向かうにつれて、線が細くなっている状態。
シャっとある程度の勢いを持って描きましょう。
これが一本描ければ、作業としては同じものを並べていくだけです。
↑の記事で詳しく解説しています
集中線は、これが多少出来ていなくても形に出来ますが、ベタフラッシュでは絶対に出来ていないといけません。
ベタフラッシュの仕組み
なぜ抜きが出来ないといけないかと言いますと
太い→細い になっている線を並べる事でベタフラッシュが出来ている
からです。
均等な線の太さだと、このジグザグが作れないのですね。
今回の、出来上がった状態で線数を数えたら、大体720本くらいでした。
これから720本並べていきます!
所要時間およそ二時間くらいなので、休憩を入れつつ頑張ってください。
(これは大きめにつくったので線も多め)
ベタフラッシュ実践
集中線と同じく、中心に点をうって、そこに向かって線をひいていきます。
線の入り抜きを意識しつつ、丁寧に。
まず一本
二本
細かくて写真では潰れていますが、二本ひいてます
(↑アップ)
あと718本。
コツとしては、線をひいていくうえで1束ずつなんとなく作っていくイメージ。
更に、少し遠目でみた時に、形がジグザグっぽくなっていると綺麗に出来ます。
細部を作りながら、全体像をイメージしつつ作業します。
↓こちらで説明したフラクタルのイメージみたいな感じです。
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ひきます
どんどんひきます
まだまだひきます
折り返し
一回り。約720本達成!!
ここで下書きの線を消します。
ベタを塗りやすいように、根元の閉じたところの黒部分をペンで増やしてから
ベタッ
(周りをベタで塗ります。)
完成です!
ベタフラッシュ・まとめ
今回のベタフラッシュを描いてみると、集中線がすごく簡単に感じます。
「キノコってグロテスクなのに、最初に食べた人間はすごい」
なんて話があります。
ベタフラッシュの技法を最初に考えた人も、なかなかのものですよね。
こんな細かいやり方をよく考えたものだと思います。
前回の集中線で100本なので、このベタフラッシュ720本は約7倍。
こういうものの積み重ねで漫画は出来ています、、。
今はトーンやデジタルで済ます事が出来るので、本当はあまり描く必要も無いかもしれませんね。
でも、実は単純作業なので時間と手間はかかっても、割と綺麗に出来ます。
こんなのが描けたらちょっと誇らしいでしょ?
練習してみると、時間と手間をかけると原稿ってこんなに綺麗に出来るんだ、と自信になると思います。
そう思えれば原稿に時間がかかるのが怖くなくなるし、絵を描きこむのが楽しくなります。
集中線の時に説明しましたが、魂を全部の線にこめると死んでしまうので、線の入り抜きだけ意識して綺麗な線をひけるよう、ひたすら繰り返しましょう。
慣れで綺麗な線はひけるようになります。
頑張って!