シナリオ

漫画の冒頭で読者を掴む『つかみ』とは?勝負は3ページ

漫画の冒頭で読者を掴む『つかみ』とは?勝負は3ページ

眼鏡くん
なんか、漫画は最初の「つかみ」が大事とか言うよね。起承転結とか。
帽子ちゃん
編集者は、3ページ読めば面白いかどうか分かるらしいよ。
眼鏡くん
は?????どゆ事??

漫画-冒頭-つかみ

はてな

漫画の背景.xyzは、元漫画アシスタントのNはしが発信・制作に関して色々と解説しているサイトです!

この記事は、こんな質問に答えます

  • 漫画の「つかみ」って何?
  • どういう風に漫画を始めれば、読者に読んでもらえるの?
  • 編集者が3ページで面白いか分かるってどういう事?

漫画の冒頭つかみで面白いかどうか、編集者は分かってしまう!

Nはし、漫画の描き方を調べまくっていたので、漫画雑誌の 漫画賞投稿募集  質問コーナーみたいなところも熱心に読んでおりました。

 

そこで編集者の方が、

「最初の3ページ見たら面白いかどうか分かる」

みたいな事を書いていたんです。

 

それを見たNはしは

「何で?!編集者は天才なの?」

と不思議でした。

眼鏡くん
うん、意味がわからないよ。

 

投稿作40ページだとすると、あと37ページも残っているわけです。

ちょっと判断早すぎるのではないの、と思いますよね。

 

でも、Nはしもシナリオについて勉強するうちに、何で3ページ読むと面白いかどうか判断出来るのか、少し分かってきました。

漫画の冒頭の「つかみ」で、3/40をどう使うのか見ている

漫画に決まりは無いのですが、エンターテイメントとして読者に楽しんでもらう前提の漫画だと、どうしてもシナリオの中でやる必要のある事があります。

 

そうなると、逆算で始めにやっておく事というのがあり、れを意識して作っているかどうか、最初の3ページ見ると分かってしまうのです。

帽子ちゃん
シナリオライティングの名著と言われている本だよ!

 

眼鏡くん
逆算?シナリオってそんなに骨格が必要なのか;;
帽子ちゃん
ハリウッドのヒット作は、”ヒットする構成”が計算されているそうだよ。

漫画のシナリオを考える時、つかみでやるべき事

漫画の冒頭つかみで最初にやる事

  • 読者がおっ!と読みたくなる要素を簡潔に見せる
  • どんな世界観の物語なのか理解してもらう
  • この人が主役ですよ!と分かってもらう
  • どういう方向に物語が進んで行くのか示唆する
眼鏡くん
うーむ・・なるほど、まさに読者を「つかむ」ために情報を与えるわけか・・でも本当にここまで必要なのかな?

では、この逆だと、どうでしょうか?

つかみでやるべき事の逆パターン

  • 誰が主人公か分からない
  • 興味の持てない(よく分からない)長い話が最初にある
  • 世界観がファンタジーなのか現代なのか何なのかよくわからない
  • 何についての話がこれから進んで行くのか分からない
眼鏡くん
全体的に謎になった

読者が辿る道筋が見えなさすぎると、ついてきてくれなくなってしまいますね。

 

考え抜かれたシナリオだと、最後まで読んでから始めをまた読むと「あ~だから最初にこれが来てたんだ…」と分かったりします。

眼鏡くん
全部が繋がっていて、必要性があって冒頭の部分もつくられているんだね。

あなたが、適当に本屋の中の漫画のひとつを手にとって、一話を読むとします。

お昼休みの休憩とか、移動時間にサラッと、モノによっては10分程度で読んでしまう。

しかし、実は「サラッと読めてしまう」というのが、実は普通の事ではありません。

漫画冒頭の掴みが重要な理由。シナリオの目的は、「最後まで読ませること」

最後まで読ませる、というのが、実はまず難しいものです。

途中で飽きたら読者はそこで読むのをやめてしまいます。

 

そもそも、最初を読んでも興味を惹かれなければ読者は読み続けません。

最後まで読ませたという事は、読者の興味を最初でちゃんと惹きつけ、その興味を最後まで持続させたという事です。

眼鏡くん
ぎゃふん!

な、なんか恐ろしいもの(漫画)を日々手にしている気がしてきた。

読者に完読してもらうのに必要なことは、割と数多くあります。

最後まで読んでもらうためにクリアすべき事

  • コマ割りがまずいと目線が引っかかるので、読者が離脱しやすいです。
  • 文字や説明が多すぎると、読みにくくなります。
  • かといって必要な情報を与えずに話を進めても、分からないと思って本を閉じてしまうでしょう。
  • 絵が魅力的でないと、物足りなくて読むのをやめてしまうかもしれません。
  • 話が進まなくてテンポが悪くても、読者は飽きてしまいます。
眼鏡くん
読者って注文が多いんだなあ;

最初で読者をつかみ、キャラに感情移入させ、テンポよく話を進ませて引っかかりのないコマ割りをして、読むのに負担にならない程度に必要な情報をしっかり与えて起承転結きっちりつける。

これだけの事を、読者に違和感を感じさせないでやり、漫画を自然と読めるようにつくる必要があります。

 

漫画づくりが上手い作家さんの漫画ほど、読者が読むのに負担にならず、サラッと滞りなく最後まで読めてしまいます。

全部計算してそう作っているからです。

しかも、これだけの事をしているのを決して悟らせません。

 

そうして、なんの違和感も引っかかりも感じさせずスムーズに最後まで読ませてしまいます。

帽子ちゃん
そんな物語を作れる作家さんは本当にすごいですね!

シナリオの書き方で知っておきたい物語の禁忌。デウス・エクス・マキナ

次に、シナリオを書くうえでの書き手のマナーについてです。

物語をつくるうえで避けるべき分かりやすい例は、例えば、夢オチ

色々となんだかんだあって…最後にはっ!と夢から覚める。

今まで散々やってきたのは何だったの?と読者は納得がいかなくなってしまいます。

ダメというわけではありませんが、あまり読者には好まれません。

眼鏡くん
色々あったのに、夢かいっ!!とは思うね。

 

手塚治虫先生は夢オチを禁止していたと言われていますが、デウス・エクス・マキナも禁止していたそうです。

眼鏡くん
デウス・エクス・マキナ?

何それ。必殺技の名前?

シナリオを書くうえで避けたいデウス・エクス・マキナ

デウス・エクス・マキナとは、古代ギリシアの演劇でよく使われた演出技法の事です。

デウス・エクス・マキナとは訳すると

「機械仕掛けの神」という意味です。

 

なんだかカッコよさげですが、これは、

演劇で絶対的な力を持つキャラクター(神的な力を持つ人)

ゴンドラ(機械仕掛け)

ジャジャーンと降りて来る演出が通例になっていた事

が理由のようです。

 

内容としては、

こじれにこじれてどうしようもなくなった末に、絶対的な力を持つ者がいきなり颯爽と現れて、全部まるっと綺麗に解決してくれる

というものです。

 

デウス・エクス・マキナという単語が出来る程、ひとつの当時ウケるパターンだったんでしょう。

最後に救世主が現れ、とにかく救われる!という感じですね。

まあ、カッコいいですけど・・

現代では、いきなり誰だか分からない人が現れて、全て解決してくれても、読者的にはついていけなくて、ポカーンとしてしまうかもしれません。

眼鏡くん
色々頑張ってきたけど…やってくれたんだ。

あ、ありがとう…;

て感じかな。

 

物語というのは掴むのが難しいものですが、

展開してきた物語を、よく分からないヒーローが突如現れて全解決!

というのはあまり良くないという事ですね。

 

では、デウス・エクス・マキナが駄目なら、どういったシナリオを考えていけばいいのでしょうか?

眼鏡くん
確かに、納得いかないのは分かるけど、じゃあどうしたら納得してもらえるんだろう?

推理小説の訓戒で、シナリオの書き方のマナーを学ぼう!

物語を観るうえで、観客はある程度の整合性を求めています。

推理小説などは、読者が読みながら考える性質があるため、ご都合主義は特に許されません。

 

書き手のための訓戒をジョークまじりに残した推理作家もいます。

これがヒントになるのではないでしょうか。

ノックスの十戒

1.犯人は物語の当初に登場していなければならない

2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない

3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない

4.未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない

5.中国人を登場させてはならない

6.探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない

7.変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない

8.探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない

9."ワトスン役"は自分の判断を全て読者に知らせねばならない

10.双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない

*似たものにヴァン・ダインの二十則というものもあります。

 

この訓戒に照らしてみると、デウス・エクス・マキナは完全にアウトです。

犯人ではありませんが、物語のキモとなる人物が序盤に登場していないので、1.がクリア出来ていません。

(他は探偵小説独自のものばかりですが。)

 

推理小説で、犯人は誰だろうと推理していたのに、

最後に今まで全く出てこなかった人物が出てきて犯人でした!

ではガッカリですよね。

 

読者がついてこれなくならないために、何が必要なのか?

書き手のマナーとは何なのか。

 

こうした読者の置いてきぼりを防ぐためのルールは、他のジャンルでも応用出来るのではないでしょうか。

 

推理小説のルールを知っておくと、物語づくりの理解が深まるかもしれません。

シナリオの書き方のルールとは?推理小説と数学のテストの共通点

いきなり少し話がとんだ体験談になりますが、私は数学に苦手意識がありました。

数学が苦手な人は分かると思うのですが、数がたくさん出てきて、問題を見ただけで解けるか不安になるのです。

それを見た当時の家庭教師が、苦戦する私にこう言いました。

 

「解けないかもなんて心配はいらないんだよ。

テストの数学は、問題の中に解くためのヒントが必ず全部出てるんだから。

解けるに決まってる。」

 

私には目から鱗の言葉でした。

そうなんです。

解くためのヒントは常に全部問題の中に出ているんです。

 

出題者は問題が解けるための材料は全て用意してるんですね。

解けないわけはないのです。

そして、これって物語でも同じだと思ったのです。

推理小説のシナリオも、ヒントは全部出さなければならない

推理小説などは、読者が読みながら考える性質が顕著なため、ヴァンダインの二十則、ノックスの十戒などの訓戒では、書き手のマナーとして、推理を解くために必要な情報は、全部読者に提供しなければいけないとお話ししてますね。

いくら難解な作品を書こうとしても、出してない要素があっては読者も納得いきません。

 

そうなると、ヒントの出し方に作者の手腕がかかってきます。

バレバレでも味気ないし、あまりにも分かりにくくてもダメなわけです。

そのあたりが"演出"に関わってきます。

眼鏡くん
物語って不思議なもんだなあ。

素敵漫画をオレも描きたいっ!!

帽子ちゃん
良い漫画の冒頭「つかみ」を描いて、読者の目線をガッチリつかんじゃいましょうね!
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