こんにちは、Nはしです。
元漫画アシスタントでして、創作関連の発信をしています。
本日は、大量に漫画教材を買い漁ってきたNはしが選んだおすすめ書籍を紹介していきます。
どれも実践的な技術本です。
本当に何も分からない初心者向けではないかもしれませんが、技術の底上げになるような本を探している方には、お役に立つかと思います。
1.パース(遠近法)がしっかり確認出来る、読みやすい一冊
2.背景描きに役立つ、建物や家具の大きさが確認出来る本
3.コマ割の真髄を教えてくれる本
4.筋肉や骨格が勉強できるアーティスト向けの人体本
では、ひとつひとつ説明していきます。
目次 押すとリンクに飛びます!
1.パース!マンガで分かる遠近法
マール社 デヴィッド・チェルシー みつじまちこ訳
海外の作家さんの、漫画でパース(遠近法)を説明してくれる一冊。
この本の中にも書いてありますが、世の中の本で、イラストを描く人のために書かれたパースの本というのは、実はなかなか少ないのです。
簡易的なもの、建築家向けの超難解なものと、ちょっと極端なものが多く、webの方が逆に漫画やイラスト向けのパースの説明はあるかもしれません。
パース本の中では、私は一番読みやすく、アシスタント先での保険として(不安になった時確認する)一応持っていました。
この本は背景を描く時に使うパース技術を、漫画でひとつひとつ易しく説明してくれます。
アメコミ的な細密な絵柄の漫画で、丁寧に一通りの事が書いてあるので、これ一冊持っていれば、安心できるかと。
パースで不安になる事があっても、この本を見れば大丈夫です!
2.キャラとモノの基本スケール図鑑(パーソナル編・パブリック編)
グラフィック社 ユニバーサル・パブリッシング 編著
背景を描く時に超お役立ちの本です。
・学校などの公共的なところ中心のパブリック編
・個人の家や家具などのパーソナル編
二種類あります。
家具など、なんとなくで描くとどうしてもイメージしづらく、初心者は特に人間に対して妙な大きさに描いてしまったりしがち。
(人間に対して大きめに描いてしまったり、多いです。)
意外と知らない、ものの大きさが辞書的に載っているので、この本を持っていると、すぐに確認する事ができます。
建物や家具など、人間に合わせて作られているので、大体の大きさは決まっているのです。
例えば、机、キッチンの寸法、天井の高さなど、標準的なサイズが表記されています。
「へーー、こんな大きさなんだー。」
と感心しつつ、建物や天井など、実際に見た時に測るくせがつくかもしれません。
3.菅野博之さんの本
菅野博之さんの本は、漫画家が感覚でやっている事を言葉に落とし込んで説明してくれているものが多くてオススメです。
その中で、特にこの ”漫画のスキマ” がイチ押しです!
コマ割りの時の“視線誘導”というものについて書かれていて、コマ割りに悩む方が読むと、悩みがすぐに解消されてしまうかと。
この“視線誘導”という概念って、個人的にかなりスゴイ発見だと思いました。
誰も説明しないけど、プロはこれを自然にしているのだなと・・。
絵の置き方で流れが変わる事を、実例を数多く出して説明してくれます。
絵が上手くないと到底説明出来るものではないので、本当に器用な作者の方に大感謝でした。
この本を読めば、漫画のコマ割りの流れを作りだしているものの正体がわかります。
ネームの作り方も載っていて、とても参考になるかと。
4.An Atlas of Anatomy for Artists
人を上手く描くには、それなりに筋肉とか骨格を理解しておくと便利です。
解剖学は医学的な本が多い中で、数少ない貴重なアーティストや絵描きに向けての人体の本です。
本当に絵を描く人間に対しての人体の本が全然ないので、Nはしはこの本を見つけた時に
「やっと見つけたーーー!」
と思いました。
医者のように人体の全てを理解する必要はないのですが、絵の中ではある意味、どんなデタラメでも通ってしまいます。
ある程度知っておくと、作品にリアリティを持たせるのに役立つのではないかと思います。
全部英語ですが、絵なので大体分かります。
漫画に役立つ本4選・まとめ
いかがだったでしょうか?
漫画を描きたい人には、かなり自信を持ってオススメ出来る4冊です。
この4冊をしっかり読むと
・パース(遠近法)を正しく描ける!
・背景で適切な大きさでモノを描写出来る!
・読みやすくコマ割りをつくる事が出来る!
・人体をそれっぽく描く事が出来る!
はず。
かなりあなたの作品の底上げになるのではないでしょうか。
是非是非手にとってみてくださいね!