コラム

「漫画って本当に紙なんだ」と思ったアシスタント初日の話。

「漫画って本当に紙なんだ」と思ったアシスタント初日の話。

 

こんにちは、Nはしです。

元漫画アシスタントでして、創作関連の発信をしています。

本日はコラムっぽい感じなので、箸やすめにお読みください。

 

Nはしは漫画アシスタントになってしまうくらいの、ちょっとした漫画バカなのです。

漫画っていいですよね。

フィクションの世界観の中で、魅力的なキャラクター達が動き回る。最高です。

 

好きすぎて自分でも描くようになり、アシスタントとしてプロの舞台裏を覗き見る事になりました。

アシスタントに初めて入って、手渡された原稿を見て思った事

アシスタントに初めて入って、担当する原稿を初めて渡された時、自分でもすごく印象的な感想を持ちました。

 

「え、これ紙じゃん。」

です。

 

原稿、紙でした。

 

そりゃ、紙ですよね。

漫画ですから。

 

初めてアシスタントになって担当する原稿を渡された時、私もアシスタントに採用されるくらいなので、自分で漫画原稿をつくっていました。

 

なので、漫画が紙だという事は分かっていたはずなのですが

・漫画を読んだ時にイキイキと動くキャラクター

・原稿に描かれたペラっと一枚の絵

この2つが本当に同じものなんだ!!とちょっと衝撃だったのを覚えています。

 

私が漫画を読む時に入り込み過ぎなのかもしれませんが・・。

でも、漫画を読むと、本当にキャラクターがイキイキとしてますよね。

 

お手伝いに入った時点でその作品は単行本化がされていたので、読んでいた時とギャップがすごかったのかもしれません。

 

ちょっと自分でも「私は何を言ってるんだ?」と思いましたけど、なんとなく伝わりますかね?

自炊のために漫画をバラした時の話

少し話は変わって、結局断念したのですが、Nはしは大量に持っている漫画をスキャンして、デジタルデバイスで持ち歩けるようにしようとした事がありました。

(もちろん個人で楽しむ用です。)

 

この

紙媒体の漫画をカッターで切ってバラバラにして、ページを一枚一枚スキャンしてデータ化する事

自炊と呼ぶらしいです。

 

これをやろうとしたのですが、何とも言えない気持ちになる作業でした。

 

漫画のページを一枚ずつスキャンするために、カバーを外して、単行本にカッターを入れていくのですが、

罪悪感がすごいのです。

まるで、聖書にメスを入れるような気分です。。

 

そして、バラバラになったページを見た時に、お話を読む時には一連の流れの中にあって、役割を果たしていたページが、一枚の絵としてまるで異次元みたいに存在しているわけです。

 

これを見た時も、

「ああ、絵だったんだ・・・」

と思いました。(当たり前だけども。)

漫画は読者を異次元に連れていってくれる。

描く側に立ってみると感じるのですが、漫画って

・語り口

・コマ割り

・各々の絵の印象を計算する事

などを使って、読者に物語の流れの中で大量の情報を伝える事が出来るのです。

(上手く出来ればですけど)

 

なんというか、視覚効果の芸術だと思うのです。

 

読者の頭の中で物語が廻るように、計算して紙の上で仕掛けをつくる

という感じでしょうか。

 

漫画はページの流れが重要であり、その中の一枚を取り出しては機能しないのです。

漫画を形づくるイマジネーションて、結構謎

「これ、紙じゃん」

と思った時、実際にプロの作家の原稿の一枚を渡されて、その実態の無さがすごく感じられました。

 

漫画アシスタントなので、プロの作家が白紙の紙に下書きから描くのを見たりする機会ももちろん何度もありました。

次々と何も無い紙に線がひかれ、キャラクターや絵が形づくられていくのを見るのは、なんというか、語弊を恐れず言うと、気味の悪いものでした。

 

真っ白の状態からどんどん絵が出来上がっていくのを見ていると、

「どこから来るんだ?」

と思ったのです。

 

人間のイマジネーションって結構謎ですよね。

作家さんはそのイマジネーションに絵で形を与え、コマ割りして時間軸をつくって、漫画として表現しています。

 

パースとか、絵を描くための技術はその何かを表現するためのものでしかありません。

その何かを伝えるために、漫画描きは読者の頭の中にストーリーを再現してもらうべく、視覚効果を計算して何枚も原稿をつくっているのです。

 

改めて、漫画ってすごいってお話でした。

↓この本では、そのからくりを、コマ割り中心に分かりやすく説明してくれていますよ〜。

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